先日、台風9号と10号が沖縄や九州地方を襲い、またもや甚大な被害を出して過ぎ去ったのを見て、改めて日本が「災害大国」であることを再認識させられました。
まだ猛暑が続いている夏だというのに、大型台風が立て続けに襲ってきたのですから、先が思いやられますよね。
気象庁は観測史上まれにみる超大型で、かつ経験したことのない強風を伴う台風であると、繰り返し警戒を呼び掛けていたのですが、想定していたよりかは被害が少なかったので、幸いだったと言うべきかも知れません。
今回の一連の台風は、日本の近海で発生し、勢力が衰えることなく日本に上陸したので、「観測史上初」と言われるくらいの強風と大雨を伴ったものでした。
たしか、昨年の台風の時も「観測史上初」という表現をされていたかのように記憶していますが、そう考えると年々、台風の勢力が増してきているのでしょう。
気象庁によると、今回の台風が観測史上でもっとも強い勢力に発達したのは、太平洋側の海水温が異常に高くなっていることと関連しているようです。
台風は、海水温が27度くらいの海上で発生すると言われていますが、太平洋側の南海上の海水温が、この夏30度を超える異常な状態にあるのです。それも、比較的日本から近くの太平洋上の海水温が30度に達しているそうなんですよ。なので、日本に近い太平洋上で台風が発生しており、勢力が衰えないまま日本に接近してくるというわけです。
台風は温かい海面から供給される水蒸気をエネルギーにして勢力を維持し、本来であれば、熱帯や亜熱帯の発生地点から日本に北上するにつれて、海水面の温度が下がり勢力が衰えるものだそうです。
ところが、地球温暖化により近年、日本近海の海水温も上昇しており、このままだと今後もその傾向が続くと予想されています。
こう考えますと、これからも非常に強い台風がかつてない勢力を保ちながら日本列島に接近、上陸することが十分にあり得るわけです。
これから日本は、秋に向けて本格的な台風シーズンを迎えるのですが、今から万全な備えが必要になるのではないかと思います。
それにしても、近年、日本は地震は言うまでもなく、集中豪雨による土砂災害や大雨による河川の氾濫、連日のように全国各地で35度以上の猛暑が続くなど、異常気象にかかわる災害が毎年のように降りかかっていますが、改めて地球温暖化の弊害を強く感じさせられますね。
そういう意味では、世界の中でも、日本は地球温暖化による弊害や影響をもっとも強く受けている国の一つであるということを再認識するのですが、今後その影響をより一層強く受けざるを得ないことに対し、強い憂慮の念を抱かざるを得ません。
そう考えると、どの国よりも日本が率先して、抜本的な地球温暖化対策にむけた努力をおしまず尽力すべきではないかと思う次第です。
コメント