円安が再び急加速していますね。
17日現在で1ドル=148円台後半まで円安が進行していますが、これは1990年以来32年ぶりの円安と言われていますね。このままだと、150円台はもう時間の問題ではないでしょうか。
・為替介入の円安効果は一過性
政府・日銀は9月に1ドル=145円台に円安が進行した時点で、24年ぶりに円買い・ドル売り介入をしましたが、その直後には1ドル=140円台にまで円高に振れたのですが、数日後には再び円安が進み、1ドル=145円台に戻ってしまいました。
為替介入の効果については当初から疑問視されていたの。ですが、やはり為替介入効果は一過性のものに終わりました。
事態は為替介入による円安抑制効果には限界があるということを如実にあらわしたのです。
にもかかわらず、政府・日銀は一向に金融緩和を見直そうとせず、急激な円安は日本経済にとって好ましくないということを繰り返すだけで、再び為替介入で対応しようとしているようです。
こんなことでは、本音では円安を容認しようとでもしているのではと疑念を抱いてしまいますね。
・金融緩和の修正無くして円安基調は変化無し
そもそも、昨今の円安は日本と米国の金利差に根本きん的な原因があるのであって、日本が金融緩和を修正しない限り円安基調は変わらないでしょう。
米国の中央銀行にあたるFRB(米連邦準備制度理事会)は、インフレ抑制のため再度の大幅な金利引き上げを示唆している一方で、日銀は依然として金融緩和の維持を明言しているだけに、日・米の金利差はひろがるばかりで、これでは円安のトレンドを転換させるのは無理と言わざるを得ませんよね。
問題は円安による物価高が続き、その負担が国民の生活に重くのしかかっていることです。
直近の経済指標として9月の企業物価をみると、円安による輸入品の高騰が原因で、9.7%も上昇しており、時間差でいずれ消費者物価も上昇するのは避けられないでしょう。
噂によると、年末までに生活用品の再度の値上げがあるかもしれません。
今年一年を振り返ってみると、すでに度重なる値上げラッシュに見舞われて、国民生活への負担は限界に来ているだけに、これ以上の値上げは避けてもらいたいものですよね。
これ以上の物価高は経済全体でみても、需要減少を招き景気への悪影響も懸念されるでしょう。
かたやインフレ抑制のため金利引き上げを優先させている米国と、景気への影響を云々して金融緩和を維持しようとする日銀の政策スタンスの違いが急激な円安を招いて、それが国民の負担増として影響し、社会全体の需要減にもつながり結果として景気そのものにもマイナスに作用するといったジレンマに陥ってしまうことも懸念されるところですね。
こう考えると、日銀がかたくなに金融緩和を維持しようとすることが、今の日本経済にとって適切な選択なのか疑問視せざるを得ないですね。
いずれにせよ、今後の成り行きが大変気にかかるところですね。
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