最高値を更新し続けるガソリン価格の高騰

経済
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ガソリン価格の値上がりが止まりませんね。
レギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均価格が、4日時点で186.5円になり、前週に記録した15年ぶりの最高値を2週連続で更新したのです。ガソリン価格の上昇は5月中旬以来16週連続で経済的影響が深刻化しており、私たちの生活にも大きな負担を与えています。

ガソリン価格高騰の主因

直近のガソリン価格の上昇は原油価格の上昇と円安に加えて、昨年1月以来の政府による補助が段階的に減ってきたことが主因と言われています。
米国との金利差による円安が再び進行しており、原油価格も上昇しつつある中で政府は急遽、補助を増やし年末まで延長することを発表しました。そして、9月末までに180円程度、10月中にには175円程度の水準を実現することを明言したのです。
政府の補助金は石油元売り会社におカネを出し、ガソリンスタンドへの卸売価格から差し引く仕組みです。ただ、原油高と円安が収まる気配が見られない状況では、政府による補助がどこまで効果を発揮するのか予断を許さないでしょう。

ガソリン価格の内訳

このようななかで、企業や消費者の間では政府の対応に対して、ガソリン税そのものに対し、物議をかもしており疑念が深まりつつあるようです。

そもそも、ガソリン税はガソリンに課される揮発油税と地方揮発油税の総称なのです。つまり、揮発油税と地方揮発油税を合算したものがガソリン税となるのです。
揮発油税は主に自動車の燃料に利用するガソリンにかかる税金ですが、1リットルあたり48円60銭かかります。そして、地方揮発油税は揮発油税と同じく主に自動車の燃料に用いられるガソリンにかかる税金ですが、揮発油の製造者や揮発油を外国から輸入してきた場合はその輸入者が課税対象者になります。税額は1リットルあたり5円20銭となっています。
なので、ガソリン税額=揮発油税の48.6円+地方揮発油税の5.2円=53.8円となります。
この数字をみても、ガソリン価格の約3分の1は税金といえますよね。
実はガソリン価格には、このガソリン税の他に石油製品税などの石油諸税も加算されます。これらを全部含めるとガソリン価格の半分近くが税金なのです。

さらに、このガソリン税を含めたガソリン本体価格に対して消費税が加算されるのです。
いいかえれば、ガソリン税に対しても消費税が課せられているので、ガソリン価格には「二重税」が課せられていることになるのです。

ガソリン税の見直しも検討すべき

これらを考えてみると、昨今のガソリン価格の高騰に対して、政府は企業や消費者への支援を補助金で対応しようとしているのですが、ガソリン消費における税制そのものに対する見直しも検討されるべきではないかと思われます。

近年はガソリンの値段に、地球温暖化対策のための税として環境税も上乗せされているようですが、いずれにせよ、ガソリン価格の高騰の裏には税負担が確実に重くのしかかっているのは否定できないでしょう。

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