「緊急事態宣言」に思う(1)
ついに「緊急事態宣言」が発出されました。
遅まきながらではありますが、少しは緊張感がただよってきたような感じがします。
連日、テレビのニュース番組やお昼のワイドショーでは、東京都内の町の様子が映し出されていて、「宣言」後の変化などを紹介していますね。
ワイドショー番組をみると、出演者の方々が間隔をあけて座席に座っている姿や、モニターなどを利用してやり取りをする様子をうかがえるのですが、あれは、いわゆる「三密」を避けるための「ソーシャルデイスタンス」の一環なんでしょうね。
要するに、約2メートルの間隔をあけ人との接触を避けるためのアピールなんでしょう。
しかし、見ていてなんとなく違和感を感じてしまうのです。というのは、私たちが日常生活において現実性があるのか、いささか疑問に思えてならないからなんです。
感染防止にとって、人との接触を避けることが何より効果があるということは十分理解できるのですが、実際に私たちが日常生活をするうえで、常に2メートルの間隔をあけることが現実には無理なことではないでしょうか。左右、前後に2メートルの間隔をあけることって外出時にはほぼ不可能でしょう。
勿論、静止状態だけではなく、動いている状態をも含めてのことなんですが、どちらにせよ2メートル近い間隔をあけるということは、まず無理ではないでしょうか。
混雑しているスーパーで買い物をする時、特にレジで並んでいる時なんかは、まず無理ですよね。
朝の通期電車の中でお互いに2メートルの間隔をあけることなんかはなおさらですよね。
「緊急事態宣言」が発出されたあと、確実に通勤電車の車内は人が減っているようですが、それにしても2メートルの間隔をあけて車内にいるなんて、世界有数の人口過密都市である東京では非現実としか言いようがないですね。
そういう意味では、「緊急事態宣言」を出してまで感染を抑えようとするのであれば、もう少し徹底した規制を発してもいいのではないでしょうか。「三密」を避けるためのより強い規制を発信しないと、感染はおさまらないように思います。
東京では昨日も3日連続して感染者が増え続けているのですが、一日の感染者が200人に迫る勢いで増えている現状はますます深刻ですね。とりわけ、経路不明の感染者が急増していることを直視すべきではないでしょうか。
思うに、その原因の一つが「三密」の典型空間である通勤時の電車内や、生活においての必要不可欠な買い物場所、そして医療現場や学校、幼稚園や保育園などに対しての規制が緩いことにあるのではないかと思います。
「緊急事態宣言」に基づき、他国での経験を活かしてこれらの空間に対し、もう少し強い規制を発信すべきだと思います。
不要不急の外出を避けることをしきりに強調されてはいますが、各個人の自粛への自覚を高めつつも、もうこの段階では短期間であれ、必要不可欠な外出に対してもある程度の対策、社会的規制を発っしてもいいのではないでしょうか。
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