「Go Toキャンペーン」に思う
先日の10日、国土交通大臣が会見を開き、当初は8月上旬の開始を予定していた「Go Toキャンペーン」を前倒して、7月22日から始めることを発表したのですが、これが
今、世間の物議をかもしています。
1.7兆円の予算を組んで始めようとしているこのキャンペーンの目的は、新型コロナウイルス感染収束後に日本国内の人の流れを創り出し、地域の活性化につなげることにあると言われています。
とりわけ、今注目されているのが「Go Toトラベルキャンペーン」ですが、予算約1.1兆円が計上されており、旅行商品の最大半額相当を補助するという施策です。
ところがこのキャンペーンを取り巻き、今、様々な意見が飛び交っているのです。
と言いますのも、このキャンペーンが経済を回すという意味では理解しても、今何故、それも前倒ししてまで進めようとするのか、反論が後を絶たないのです。
東京都をはじめ、全国的にコロナ感染が再び増加してきている最中、感染対策が注目されているにもかかわらず、トラベルキャンペーンを推し進めようとする政府の強引な対応に対して不安と疑問が広がりをみせているのです。
中でも、日本随一の人口集中都市である東京においては、緊急事態が解除された後、感染者が増え続けており、過去最多の感染者が出るまでに至っており、ここ数日間は連日の三桁の感染者が出ている状況にあります。
第2波の前ぶれと明言する専門家もいるくらいに深刻な状況になりつつあると言えるでしょう。
コロナ感染は収束どころか息を吹き返しているのです。
東京都をはじめ全国的に再び不安と恐怖感が徐々に高まりつつあるこの時に、このようなキャンペーンを躊躇なくスタートさせる、それも前倒しで進めようとする政府のやり方に疑問と不満が高まっており、地方の各県や市の自治体から迷いと危惧の意見が続出しているのも当然ではないでしょうか。
もともと、このキャンペーン、コロナ感染が収束した段階でスタートさせることになっていたはずですが、現状は収束どころか再拡大しているのです。
社会経済活動は勿論大切ですが、さらなる感染拡大を招けば、かえって地域活性化どころか経済全体の傷を深めることになりかねないと思います。
そういう意味では、今の状況において、このキャンペーンは大変リスクの大きい施策としか思えないのです。
どうみても、当面は感染再拡大の防止対策を優先させながら、状況をみてスタートさせるべきではないでしょうか。
「Go Toトラベルキャンペーン」ならぬ「Go Toトラブルキャンペーン」になっては、もともこうもないですからね。
コロナ感染再拡大が人災によるものとならないように、慎重な対応を願うばかりです。
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