レジ袋の有料化、2ヶ月経って思うこと

2020年9月21日

7月から実施されているレジ袋の有料化に対して、2ヶ月間の経験から様々な意見が出されているようです。
そこで、私なりの経験から考えていることについて、述べてみたいと思います。

プラスチック製のレジ袋が小売店で有料化された背景には、環境問題への対応が厳格化される世界的な流れがあるようです。

周知のように、海洋プラスチックごみの問題が深刻化しており、プラスチックごみの焼却処理による二酸化炭素の排出が地球温暖化の一因になっているなど、地球環境への悪影響が取りざたされている中、プラスチックに依存した生活を見直すことが、その狙いと言われています。

そのことについては、なんの反論もないのですが、実際にこの2ヶ月間の生活を振り返ってみると、レジ袋の有料化が脱プラスチックへの契機にどのくらい効果があるのか、甚だ疑問に思えてならないのです。

報道によると、レジ袋の有料化後、スーパーやコンビニでは確実にレジ袋の辞退率が増加しているらしく、私自身もエコバックをもって買い物に行くようになったのは事実です。レジ袋の使用を減らすという側面と、なにより節約という意味でそうしているのですけどね。

ところが、コンビニでちょっとした買い物をする場合は、マイバックを忘れたりして、買った品物を裸で持ち帰ることもしばしばあって、少し不便を感じることもあるのですよね。
そんな経験をしている人、私だけではないと思います。

しかし、そんなことよりもレジ袋が有料になって、レジ袋を辞退するのはいいのですが、今までの生活習慣でレジ袋をゴミ袋として再利用していたので、ゴミを出すときの袋がなくて、結局はゴミ袋を小売店で束になっているのを買う羽目になっているのです。
要するに、プラスチック製の袋を使わなくなったのではなく、有料で買ってほぼ同じ量のゴミ袋を使っているわけです。
これは私だけではないらしく、実際のところゴミ袋(レジ袋)の売り上げが倍増しているらしいですよ。

そうだとすれば、消費量を減らすという有料化の目的と明らかに矛盾していることになるのです。
これは、レジ袋だけではプラスチックごみの削減効果はほとんどないと言っても過言ではないでしょう。

先日、とある新聞報道によると、国内のプラスチックごみに占めるレジ袋の割合は、たったの数パーセントにすぎないらしいですよ。
そう考えると、プラスチックの利用を徹底して減らそうとするならば、もっと根本的な対策が必要だと思いますね。

コスト削減のため、ペットボトルやプラスチック製のトレーなどを利用した商品が多方面で大量に消費者に供給されている現状では、レジ袋の使用削減だけの問題では決してないはずです。
紙製のパックやトレーなどを研究開発し、私たちの生活に浸透するような企業側の努力も不可欠ではないでしょうか。

レジ袋を有料化するような形で、消費者だけに責任を負わせるようなやり方は理不尽であり、社会の「脱プラスチック」には限界があるように思えてなりません。

地球温暖化をはじめ地球環境が深刻化する中、一刻も早く「脱プラスチック」への対策を根本的に打ち出し、取り組んでいくべきではないでしょうか。

 

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