エンゲル係数と食文化

今日は食文化の変化について述べてみます。
ここ数年、日本ではエンゲル係数が上昇傾向にあることをご存知でしょうか。

エンゲル係数というのは家計の総消費支出に占める食費の割合を表す言葉なんですが、そのエンゲル係数が高くなってきているのです。
つまり、消費のうち食費に使う割合が増えているということなんです。
みなさんの家庭ではどうなんでしょうか。

本来、経済が発展し所得が増えると消費支出のうちの食費の割合が相対的に減る傾向にあると言われているんですよね。事実、1960年代以後、少なくてもエンゲル係数は傾向的に下がってきていたのですが2005年を底に、以来上昇傾向に転じているのです。

少し数字を出してみると、1960年代に39%台であったのが徐々に下がり続けて、2005年には22.7%までに下がったのです。

ところが、それ以来は上昇傾向に変わり、直近の2015年から2017年も25%台を推移しているのです。

一般的にエンゲル係数が高いということは生活レベルが低く、係数が低いほど生活レベルは高いことを表していると言われています。そうだとすれば、現代において生活レベルが低くなっているということなんでしょうか。
しかし、そうと断言するのは早計かもしれません。

エンゲル係数の上昇傾向の原因としていろいろなことが考えられます。
食品価格の上昇や消費支出自体の減少、あるいは社会的な要因として共働き世帯の増加による外食や中食の増加などなど。

私は食文化の変化も見逃せない要因としてあると思います。
現代社会においてエンゲル係数が低くなることが必ずしも生活レベルを表すものではないという見解もあるようですが、これはおもに食文化の変化を根拠としているようです。
ただ、食費以外の支出が相対的に減っている傾向には間違いないので、その点では少し憂慮する側面もあるということは否めないと思いますね。

消費税が10%に増税され、今後エンゲル係数が上昇していくと予測されますが、その推移を注目してみたいですね。

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食文化

Posted by apurokun